20年ほど前に、松尾芭蕉の奥の細道で詠まれた「行く春や鳥啼き魚の目は泪」という一句に出会い、その「鳥啼き魚」とはどんな魚かということに好奇心をくすぐられ、様々に想像し、また調べた結果、なんと「鳥啼き魚」という魚はいないことが判明し大恥をかきました。それがきっかけで俳句に目覚め、今も細々と句作をしています。

では、この「鳥啼き魚」は、どういう意味なのか?ということですが(今更ながら)、こう読めば意味がわかります。

「行く春や、鳥啼き、魚の目は泪」

つまり、句またがりというレトリックが使ってあったんですね。つまり、俳句は知っての通り17文字の短詩ですが、該当句は、5-4-8 =17文字なんです。

意味は、春が過ぎようとしている今、奥の細道の旅に出発するが、鳥も啼き、魚も涙して、送り人と同じように離別を惜しんでくれているようだ、というようなことですね。

俳号は、無知の恥を忘れないように「鳥啼魚(ちょううていぎょ)」とし、奥の細道の歌枕を旅するのをライフワークの一つにしてきました。まだ、訪れていない歌枕も、機を見て焦らず回りきりたいと思っています。

最後の地としてとってあるのは、もちろん「蛤のふたみに別れ行く秋ぞ」と詠まれた桑名です。