少し前のことになりますが、
映画『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』のリバイバル上映を鑑賞しました。

映画は以前から存在は知っていたのですが、今回が初鑑賞。
さらに特別企画として開催された「スープ教室」にも参加してきました。

まず何よりも印象的だったのは映像の美しさです。
風景はもちろん、料理が美しい。そして何より美味しそう。

ただ、この映画は単なる料理ドキュメンタリーではありませんでした。
食、農業、人との関わり……
辰巳芳子さんの言葉や姿勢を通して人生観・死生観をも描かれていたように感じます。

個人的に衝撃だったのは料理の工程です。
ポタージュ・ボン・ファムを作るのにミキサーにかけたのに、漉す、その後湯煎にかける
白和えを作るのに、和え衣をすり鉢ですった後に裏漉し器(馬の尻尾の毛であることが重要!)で漉す
それぞれの工程には理由があります。理屈はわかります。むしろ納得できます。
でも同時に「自分にはそこまでできるだろうか?」とも思いました。
仕事ならやる。人のためなら頑張れるかな。でも自分のためにはできないだろうな。

映画を観終わったあとに残ったのは、「真似しよう」という気持ちよりも、
「美しかったなぁ」という感覚でした。

 

さて、料理教室
この日のメニューは「新玉ねぎのぼったら煮」と「クレソンのポタージュ」の2品

講師は辰巳芳子スープ教室主任講師であり、辰巳さんの内弟子として17年間ともに過ごされた対馬さん。映画の中にも登場されていました。助手は種子島さん(離島コンビ!)
お二人の掛け合いもテンポよく、楽しく、分かりやすい。
そして、飛び出す辰巳さんの「鉄の掟」の数々。
一つひとつに理由があり、「丁寧に作る」ということの意味を改めて考えさせられました。

 

具材の大きさは揃えるのですよ!

 

しっかり試食させていただきました(バゲット付き。おしゃれランチですよ)。
ちなみに「新玉ねぎのぼったら煮」(ぼったらって何?)は梅干しの種を使っていました。押し麦が入っているのですが、後から加わった改良版らしいです。食べてみたら「入れるべきでしょう」と納得しました。

 

 

この映画は観る人によって心に響くところが違うはず。
観た人同士で感想を語り合うのも楽しいと思います。

毎日の生活で同じことができるかと言われると自信はありません。
でも、基本を知っているとアレンジができるし、省略する判断もできる。
なぜそうするのか、その理由を知ることは大切なのだと思いました。
映画も料理教室も本当に良い体験でした。