戦後80年ということで、シネヌーヴォや七芸などで新作や旧作の戦争映画の上映をやっています。特にシネヌーヴォでは「決定版!日本の戦争映画史」という特集を組んで、7週間に渡って、戦中の戦意昂揚映画から、戦後の特撮スペクタクル大作やドキュメンタリー、文芸作品までバラエティーに富んだ40作品を上映しています。

興味の赴くままになるべく多くの作品を見るようにしています。なかなか見る機会のない作品ばかりで、どれもいろんな意味で面白いです。昭和の大スターのあの人やあの人、今のCGと違う特撮やこってりした演技など、見所たくさん。

 

気なった点をいくつか。

1945年の「桃太郎 海の神兵」は海軍が作らせた子供向け戦意昂揚アニメ。桃太郎やかわいい動物たちがパラシュート部隊となって鬼ヶ島へ鬼退治をしにいくという…。

アメリカの、ほうれん草が大好きな某キャラクターがやっつけられていました。勝手に使ったらあかんやろw。鬼たちは欧米人らしき造形で、桃太郎に無条件降伏を迫られてあたふたと英語で喋っていましたが、それが一応イギリス英語っぽい発音になっていたのです。この声優は日本人なのか、外国人にやらせたのか…、謎。

もう勝ち目のない戦争末期にこのような子供向け映画が作られていたことに戦慄を覚えます。

 

まったく別の2つ作品で、飼い猫が「邪魔だ〜!」と思いっきり人に足蹴にされる場面が出てきました。「こんな場面いるのか?」と、意図がわかりませんでした。猫は何かの隠喩なのでしょうか…、謎。

 

作品によっては、捕虜、看守、兵隊の役で欧米人たちが出てくるのですが、演技が下手すぎる。台詞回しなどが学芸会レベル以下だったり、英語は喋っているが謎の東欧風(?)訛りだったり。もう少しちゃんとした俳優を使えなかったのか、残念…。

 

戦争映画ではないですが、ジブリの1993年の「海がきこえる」もリバイバル上映されていますので、それも見ました。めちゃノスタルジーを感じました…。